地域保育・福祉施策の推進を 3 福祉保育労働者

2027年度 大阪市予算に対する要望書>地域保育・福祉施策の推進を 3 福祉保育労働者

5.地域での次世代育成を支援し、生涯安心して暮らせる地域保育・福祉施策の推進を
~児童福祉・保育、障がい者福祉、地域福祉、高齢者福祉~

3 福祉保育労働者

●保育

(1)  子どもたちの安全と健康な発達を守るため、国の対応を待たず、市として独自に保育士の配置基準を0歳児2:1、1歳児4:1、2歳児5:1、3歳児10:1、4~5歳児15:1にすること。また、配置基準を引き上げたことにより待機児が増えることのないよう、公立や認可保育施設の新設・増設を行うこと。

(2)  保育士の雇用を継続し、安定した運営で年度途中の保育需要に対応するため、定員割れした場合の運営費減収分を補う運営費補助制度を半年以降も拡充すること。

(3)  看護師配置について、すべての保育所に園の持ち出しなしに、正規職員で看護師を配置できるよう、市として財政措置すること。

(4)  感染症予防を含む子どもの命と安全を守るために、面積基準を市の責任で拡充すること。

(5)  障害者手帳や療育手帳を所持している子どもの対応については、加配単価を引き上げ、専門職として配置できるよう補助金を増額すること。また、手帳の対象にならない子どもでも多様な配慮が必要な事例が増えている現状に対応し、充分な保育が保障できるよう、実情に応じて職員加配を行うこと。

(6)  「障害児保育巡回指導講師派遣事業」の講師を増員するなど、必要とするすべての子どもたちへの支援ができるよう、制度の拡充を行うこと。また、同事業講師からのアドバイスを実施するための加配制度を設けること。

(7)  保育所の食物アレルギー児への支援を大阪市として行うこと。

①  アレルギー児への代替食や除去食を実施している保育所に対し、人件費や調理器具・アレルギー児用食材などの購入に対して補助金等の措置を講じること。

②  栄養士の加配については必要とするすべての園で、園の持ち出しなしに正規職員で配置できるようにすること。

(8)  安全に散歩等の戸外活動ができるよう、ガードレールや歩道の設置を行うよう対策を講じること。

(9)  「こども誰でも通園制度」を子どもの生命や安全、権利が守られるよう制度設計すること。

(10)  職場に対立と分断を生みかねない不十分な『保育人材確保対策事業の拡充』を改善し、一時金の対象を保育士はもちろん、調理師や看護師など全職員にするとともに、経験年数に関わらず支給できるものにすること。

●乳児院・児童養護

(11)  災害時や感染症流行時においても安全を確保し、子どもの命と人権が守られるよう、乳児院、児童養護施設の職員配置基準を見直すこと。

(12)  実態に則していない職員配置基準による人手不足のため、やむを得ず法人が独自に職員を採用する際に必要とする人件費に対し、大阪市として独自に予算措置を講じ、乳児院、児童養護施設における深刻な人材不足の解消のため、大阪市として早急に新たな人件費補助制度を創設するなど実効ある措置を講じること。

(13)  処遇改善加算は、夜勤者のみではなく、全職員を対象とし、短時間契約者を含めるよう改善すること。

(14)  「児童養護施設等における定着支援事業」について、「直接こどもや親への夜間を含む業務を行う常勤職員(常勤的非常勤職員含む)が対象」となっているが、全職員を対象とすること。

(15)  様々な障害や疾患、短期、長期にわたる不登校など、困難を抱えて生活する子どもたちが増えている乳児院・児童養護施設において、子どもの実態に則した養育ができるよう改善すること。

(16)  保護者対応が難しくなっている中、ファミリーソーシャルワーカーの複数配置や保育士の精神疾患やコミュニケーションスキル、相談対応などの研修を推進すること。

(17)  一時保護の単価を、生活費だけでなく委託費全体を、措置児並みに引き上げるよう、国に要望するとともに、大阪市として加算額を増額すること。

(18)  様々な通信機器などパソコンにかかる費用やシステムの事務経費を予算化すること。

●障害児・者

(19)  災害時や感染症流行時でも、利用者の命と安全、人権が守れるよう、障害児・者施設の職員を大阪市独自に加配すること。また、職員配置基準を抜本的に引き上げるよう、国に強く要望すること。

(20) 障害児・者施設における職員の確保と定着を図るため、大阪市として新たな人件費補助制度を創設するなど、実効ある措置を講じること。

(21)  職員確保のため、派遣会社や紹介業者への手数料や紹介料の支出が財政を圧迫している。手数料や紹介料の負担に対する助成を行うこと。

(22)  障害児入所施設について、以下のことを実現すること。

①  障害児入所施設における職員配置基準について、早急に児童養護施設並みとするよう国に強く要望すること。また、職員が増員できるよう、大阪市としても予算措置を講じること。

②  18歳以上の入所者を速やかに適切な施設に移行するため、進路開拓のための職員を大阪市として増員すること。

③  看護師・臨床心理士などの専門職員配置のための予算額を引き上げるよう、国に強く要望すること。また、大阪市としても、専門職員配置のための予算措置を講じること。

④  入所理由の第1位である虐待児童の心のケアのため、臨床心理士の配置を児童養護施設と同じく義務付けること。

⑤  小規模グループケア加算の増額を国に要望するとともに、必要な職員数が確保できるよう、大阪市としても予算措置を講じること。

⑥  障害児入所施設も「児童養護施設等における負担軽減・定着支援事業」の対象とすること。

(23)  障害者共同生活援助(グループホーム)について、以下のことを実現すること。

①  24年度報酬改定で支援区分5、4、3、2の利用者支援の報酬が削減された。大阪市として早急に実態調査を行い、国に対して制度改善を要望すること。

②  リスクの高い1人夜間支援体制を改善し、複数体制がとれるよう、大阪市独自の職員配置を行うこと。

③  グループホームでの職員による利用者虐待が増え続けている。現場では強度行動障害の利用者と1対1で長時間の対応が必要な場面が多い。大阪市として、グループホームに特化した虐待防止策について労働組合と協議し、策定すること。

④  求人を出しても問い合わせすらなく、入職しても3日、1週間で退職するケースが多くなっている。職員定着の1つとして、人件費部分の大阪市として独自加算を行うこと。

(24)  生活介護等の障害福祉サービスの利用に送迎は欠かせない。送迎も利用者支援の一環である。利用者を送迎する時間もサービス提供時間に含めるよう、国に要望すること。

(25)  就労継続支援B型の基本報酬について、平均工賃月額が高いほど基本報酬の単位数が高くなるといった成果主義的な報酬体系を見直すよう、国に要望すること。

(26)  自立訓練(機能訓練)の職員配置基準は6対1となっているが、視覚障害者に対する訓練は歩行訓練や日常生活動作訓練など1対1で行うものが多い。訓練を安全かつ効率よく行うためには職員配置基準を1対1にする必要があるが、まずは2.5対1以下に改善するよう国に要望すること。また、大阪市独自に職員を加配すること。

(27)  早川福祉会館点字図書室について、プロポーザル方式をやめ、随意契約とすること。

(28)  全区への手話通訳者・相談員の設置に向けての検討内容、進捗状況を明らかにすること。また「聴覚言語障がい者コミュニケーション支援事業」との連携について、必要に応じて当事者、事業受託団体との協議を実施すること。

●高齢者施設・在宅介護

(29)  災害などが起こった際、福祉避難所での支援、また施設や在宅で生活している人たちへの支援が適切に行われるよう、大阪市から専任の職員を配置するなど体制を整えること。

(30)  大阪府と連携して、災害発生時に感染症などから高齢者を避難、隔離できる福祉避難所を整備すること。

(31)  高齢者福祉分野において、災害や感染症の感染拡大により利用自粛等で減収になった場合、大阪市として補填すること。

(32)  養護老人ホームと特別養護老人ホームについて、体調の悪い介護職員が気兼ねなく休めるよう、大阪市として職員の増員のための財政支援を講じること。

(33)  養護老人ホームと特別養護老人ホームについて、夜勤の介護職員の体制を強化するため、大阪市として支援策を講じること。

(34)  特別養護老人ホームについて、利用料等の負担を軽減するため、大阪市として支援策を講じること。

(35)  高齢者福祉分野において、人材不足の背景にある低い賃金を引き上げるため、大阪市として財政支援を講じること。

(36)  報酬改定によって訪問介護事業の報酬は大きく削減され、在宅介護で大きな役割を果たしている訪問介護事業所の閉鎖や統合、倒産が増えている。大阪市の訪問介護事業を継続させていくため、大阪市として事業への支援策を早急に実施するとともに、国に対して介護報酬の引き上げを強く要望すること。

●社会福祉協議会

(37)  大阪市社会福祉協議会・区社会福祉協議会交付金は、高齢化・孤立化がすすむ地域福祉活動支援や災害時においても社会福祉協議会の役割が十分果たせるように、過去の減員回復、人口規模に応じた加配など行い、地域を支えられる正規職員を増員すること。

(38)  大阪市社会福祉協議会・区社会福祉協議会として実施する各種事業については、福祉を推進し、事業継続性と質を担保できるように短期間低予算での公募方式は中止し、正規職員が、雇用できる委託料に引き上げを行うこと。

(39)  コミュニティーソーシャルワーカーは、各区で複数以上の正規で配置できるようにすること。

(40)  要介護認定・障害支援区分認定調査事業公募は、短期のプロポーザルは改め、現員現給制の予算措置を行い、正規職員の増員により労働者の定着と安定した調査ができるようにすること。

(41)  日常生活支援事業(あんしんさぽーと事業)は独居高齢者、生活保護受給者を多く抱える大阪市の特性をふまえ、継続的に高いスキルを担保できる職員が確保し、利用者の権利が守られるよう、国に対しても要求し、正規職員の大幅増員を行うこと。

(42)  生活支援体制整備事業の居場所づくりや生活支援サービスの創出は、高齢者だけでなく、障害者、子どもの分野にいたるまで社協が行う本来業務であり、2層コーディネーター配置と事業拡大はコーディネーター任せにせず、大阪市・区役所・社協全体で取り組むこと。2層コーディネーター配置にあたっては、安定的に働き続けられるよう正規職員の予算措置を行うこと。